Story TAKAHASHI SHUZO-1
好まれるブランドは、自分自身に
ついてではなく、自分が愛するものに
ついて語る。

もう!まだ?

 

誌面の真ん中で毅然と立っている美しいボトルの写真。中には半分お酒が入っている。そして確かこんなコピーが添えられていた。「もう半分しか残っていないと思う人。まだ半分も残っていると思う人。」昔、海外で掲載されたお酒の広告だ。前者は物事を否定的に消極的に判断する人。一方後者は前向きでポジティブでいつもココロに余裕のある人。さて、あなたはどちら?とその傑作は問いかけていた。それから数十年。ギスギス、ザワザワとした時代の空気を経て、2005年もあとわずか。以下は最新の巷の数字のあれこれだが、さて、「もう」と感じるか、「まだ」と感じるか。第44回総選挙の小選挙区得票率67.51%。郵政民営化施行予定まであと700日弱。徴兵制廃止から60年。消費税5%(デンマーク、スウェーデンは25%)。特殊法人等向け財政支出約4兆円。来年3月末までに全国3232市町村が1821市町村に(予定)。ブロードバンドの契約者数2000万突破。世界競争力番付で日本12位に後退(1位フィンランド)。クールビズ実施で一般家庭の72万軒分を節電。ペットボトルの回収率60.9%。石油の可採年数約40年。学校より塾が優秀と答えた親70%。100歳以上のお年寄り日本で2万人突破。宇宙の誕生から現在まで推定137億年。ところで、例のものは?米と水にこだわって丁寧に造られた「しろ」がもう半分しか残っていない。芳醇な香りとスッキリとした口あたりの「しろ」がまだ半分も残っている。

Creative Director + Copy Writer:松木圭三
Creative Director + Art Director:副田高行
Designer:伏屋雅美

☆日経広告賞優秀賞