普通のコールセンターだと
落ちこぼれですよ、きっと。
私はwebデザイナーとしてコールセンターのすぐ横で仕事をしている。当然電話対応の声が四六時中聞こえてくるので、静寂を好むデザイナーにとってはあまり良い仕事環境と言えない。そんな中でもひと際大きい声の社員がいる。彼女が電話対応している時の会話は嫌でも耳に入ってくるのだが、はじめはお世辞にも上手な対応とは言えなかった。言葉は早口でたどたどしく、説明も不器用でわかりづらい。対応時間が長くお客さまからお𠮟りを受けることもしばしばあった。ところが、時間が経つにつれ聞こえてくる彼女の声が変わってきた。大声で早口なのは相変わらず、むしろ声はさらに大きくなったが、お客さまと楽しそうに雑談していることが増えたのだ。今も親しげにペットの話で盛り上がっている。たどたどしい彼女の話し方には人間味や親近感があり、実はお客さまとの距離を縮めていたのだ。それにわかりづらい説明も、マニュアルに頼らず彼女自身の言葉でお客さまに伝えようとした結果であり、その気持ちが届いているのだろう。はじめは落ちこぼれ寸前だった彼女は、今ではチーム内でも一目置かれる存在だ。だから私は耳につく大きな声に我慢して、今日もここで仕事をしている。(情報工房webデザイナー・西島伸一)ダイレクトマーケティングの会社、情報工房は昨年20周年を迎えました。そこで「ハタチの自画像シリーズ広告」として、情報工房の社員自らが毎月この紙面で、社内のエピソードや社員の胸の内をリレー形式で語っています。来月もお楽しみに。
ハタチの全力、情報工房20年。
Creative Director:松木圭三
Copy Writer:西島伸一
Art Director + Designer:西島伸一・籠谷文香

